103系導入にあたって端子電圧375VのMT55が設計されたが、速度域や消費電力量の想定を考慮して全界磁定格回転数は1259rpmで103系に搭載した場合の定格速度は33.5km/hと中速型となった。高速域も考慮したものの保守との兼ね合いから補償巻線を設けない範囲で最大限弱めて弱め界磁率を35%と高めにとって高速性能をカバーした。正規運転でのRMS電流を1時間定格80%、回復余力10%を見込み電気ブレーキの有効範囲も比較検討した結果主電動機の出力は110KWになった。定格速度は36.5km/hで定格回転数は1350rpmとなった。これは定格速度が低く実際には弱め界磁運転が多くなるため定格を85%界磁上でバランスを取っている。また最大許容端子電圧をMT54等の750Vから900Vに昇圧したことで電気ブレーキの有効範囲も広く取れるようになった。

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